愉快な世界の漬物たち
日本だけではなく食卓に漬物が並ぶのは世界中で日常的に見る光景です。
ここでは、世界の個性あふれる様々な漬物をご紹介いたします。


「ギンディージャの酢漬」はスペインの青唐辛子ギンディージャを酢と塩で漬けたもので、スペイン北部のバスク地方を中心に親しまれています。この酢漬に使われているギンディージャは、黄緑色で細長い形をしており、辛いものもあれば辛くないものもあります。
ギンディージャの酢漬はそのまま食べるだけでなく、サンドイッチやサラダなど、さまざまな料理に使われます。肉料理や豆料理の付け合わせとして添えられることが多く、こってりとした料理の味を引き締める役割を果たします。
特に、バスク地方の定番ピンチョス(片手でつまめる軽食)の「ヒルダ」には欠かせない食材です。「ヒルダ」はギンディージャの酢漬、オリーブの塩漬、アンチョビ(かたくちいわしの塩漬)を串に刺したシンプルなおつまみで、バスク地方のどこのバル(カフェと食堂と居酒屋が合わさったような店)でも食べられます。


※ギンディージャはスペイン語で「唐辛子」を意味する言葉で、一般的な名称です。
参考文献:
『スペイン 美・食の旅 バスク&ナバーラ』
菅原千代志,山口純子著(平凡社)
『バスク料理大全』
和田直己,作元慎哉著(誠文堂新光社)
『ピンチョス360°』
ホセ・バラオナ・ビニェス著(柴田書店)