おうちで話そうおいしい食育

愉快な世界の漬物たち

日本だけではなく食卓に漬物が並ぶのは世界中で日常的に見る光景です。
ここでは、世界の個性あふれる様々な漬物をご紹介いたします。

モロッコのお漬物

レモンの塩漬け プリザーブドレモン

北アフリカ、モロッコの家庭料理に欠かせない保存食が、レモンを塩漬けにした「プリザーブドレモン」。代表的なモロッコ料理であるタジンやクスクス、焼き物料理にも使われており、家庭では頻繁に手作りされています。そのまま食べる漬物ではなく、調味料として料理に独特な酸味と風味を与えます。また、北アフリカ出身者が多いフランスでは、「シトロン・コンフィ」という名で親しまれています。

レモンというと、汁をしぼって料理の最後にかけたり砂糖漬けにすることが、多くの国での使い方ですね。しかしモロッコでは、レモンは果物売り場や野菜売り場ではなく、スパイスや調味料の一つとしてオリーブ漬のお店や、肉屋さん、調味料屋さんで売られています。モロッコでレモンと言えば「プリザーブドレモン」、レモンは塩漬けにしてハーブや唐辛子と同じようにスパイスとして使われているようです。

これは、モロッコ料理の特徴が多種のスパイスをひとつの料理に盛りこむことであり、この複雑なスパイスの香りを引き立たせるために、ほどよい酸味の「プリザーブドレモン」が必要となるためです。日本でも梅の塩漬けである「梅干し」を料理のアクセントや調味料として使うことがありますね。

「プリザーブドレモン」の主な材料はレモンと塩だけです。レモンの旬である秋以降、手軽に家庭で作ることができます。普段のお肉料理や野菜料理に加えて、遠いモロッコに思いをはせてみてはいかがでしょうか。

画像:プリザーブドレモン①
画像:プリザーブドレモン②
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