おうちで話そうおいしい食育

野菜のひみつ

にんにくのひみつ

にんにくの生まれ故郷

にんにくの生まれ故郷は中央アジアと言われており、紀元前4000年頃にはエジプトで食べられていたそうです。

エジプトのピラミッド建設にはにんにくが必需品だった

紀元前2600年頃のエジプトでは、ピラミッド建設の労働者ににんにくがスタミナ食として配られたそうです。働く人々にとってにんにくは、疲れた体を回復させる大切な食料だったので、にんにくが配られなくなると、ストライキが起きるほどだったようです。

画像:エジプトのピラミッド建設にはにんにくが必需品だった
日本でも薬として食べられていた

日本へは、8世紀の奈良時代にまとめられた『古事記』『日本書紀』において、にんにくのことが記されていることから、それよりも前に、中国または朝鮮半島を経て伝わってきたようです。

画像:にんにくの生まれ故郷

11世紀の平安時代に書かれた書物『源氏物語』には、病気のときに飲む薬「極熱の草薬(ごくねちのそうやく)」としてにんにくが登場します。物語では、病気でにんにくを服用している女性が、恋人が訪ねてきても、自分がにんにく臭いのでお会いすることはできないと断っている様子が描かれています。当時、薬として用いられていても、においがやはりネックだったようです。

画像:日本でも薬として食べられていた
にんにくいろいろ
  • 福地ホワイト
    画像:福地ホワイト

    国産のにんにくで代表的な品種。1片が大きく、色が白く、1玉に6片くらいついており、味が濃厚で甘味があるのが特徴。炒め物やパスタ、スープはもちろん、すりおろして焼肉や刺身の薬味などいろいろな料理に合います。

  • プチにんにく
    画像:プチにんにく

    中身が分かれておらずに1塊になっているにんにくで、一片種にんにくとも呼ばれています。直径3㎝程度のミニサイズでにおいや辛みは少なめです。丸のまま素揚げ、ホイル焼き、アヒージョにも向いています。
    「画像:フーズリンク」

  • 姫にんにく
    画像:姫にんにく

    芽子にんにく、スプラウトにんにくとも呼ばれており、にんにくを水耕栽培で発芽させた状態のものです。においや辛みは少なめで、形を生かしたまま、天ぷらや炒め物、鍋物などに向いています。

  • 茎にんにく
    画像:茎にんにく

    にんにくの芽とも呼ばれていますが、花を咲かせるために伸ばす花茎と呼ばれる部分をさします。においは少なめで、シャキシャキとした歯ざわりが特徴です。炒め物に向いています。

  • 葉にんにく
    画像:葉にんにく

    にんにくの若い葉を収穫したものです。においは少なめで、食感はやわらかく、やや甘味があります。ニラと同じように扱うことができ、炒め物や鍋物、煮物などに向いています。

おいしいにんにく(福地ホワイト)の選び方
  • 茎の部分がよくしまっており、全体的に丸みのあるもの。
  • 薄皮が乾燥しているもの。
  • 白くツヤがあるもの。
  • 粒は大きく、1粒1粒がしまっていて重さと硬さがあるもの。
  • 芽が出ていないもの。
にんにく(福地ホワイト)の旬(おいしい時期)6月~7月
にんにくの漬物いろいろ
  • にんにく醤油漬

    皮をむいたにんにくを醤油やみりんを合わせた調味料に漬け込んで作ります。

  • にんにく味噌漬

    皮をむいたにんにくを、味噌、砂糖、みりんなどを合わせた調味料に漬け込んで作ります。

  • にんにくしそかつお漬

    皮をむいたにんにくを、梅酢、醤油、みりん、砂糖などを合わせた調味料に、かつおぶし、刻んだ梅漬の赤しそと一緒に漬け込んで作ります。

  • にんにくのピクルス

    皮をむいたにんにくを、酢、砂糖、香辛料を混ぜて煮たてたピクルス液に漬け込んで作ります。

参考文献:
『そだてて あそぼう[77] ニンニクの絵本』
大場貞信編 宇田川新聞絵(農文協)
『ニンニクの科学』 齋藤洋監修(朝倉書店)
『「食」の図書館 タマネギとニンニクの歴史』
マーサ・ジェイ著 服部千佳子訳(原書房)

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