恵那市岩村町で菊芋の漬物を製造する「およねさんの店」の創業は1988年と古く、今で言う「道の駅」の先駆けでもある。生産から加工・販売まで行なうスタイルは、当時はまだ一般的ではなかったはずだ。
「昔から地元では、農家が自家用に菊芋を栽培し、漬物にしていました。菊芋は一度植え付ければ、全部収穫してしまっても、根が少しでも残っていたらそこからまた出てくるんです」
そう話すのは、菊芋コーポレーション代表の今井一朗さん。菊芋はキク科ヒマワリ属の多年草で、北アメリカが原産。日本には江戸時代末期に家畜の飼料用として導入されて「豚芋」とも呼ばれていた。