
最初に訪ねたのは中泊町にある特産物直売所。ここから山菜採りのベテラン、田中恵津子さんと成田昭さんの案内で山に向かった。
収穫したミズは手で皮をむいて熱湯にさっとくぐらせてから塩漬けで冷凍保存しておく。塩抜きしたあとでゆでたり炒めたりして食べるが、一本漬けの場合は皮をむかずに漬け込み、皮をむきながら食べるのが津軽式の食べ方。一本漬けのほうは葉っぱが付いた状態でミズを束ね、葉を切り落としてから樽で塩漬けする。山菜の目方の5割の重さの塩を入れ、軽めの重しをのせておく。塩漬けのときに糠を入れる人もいるが、田中さんは入れないほうが色がよくなると言う。 |
塩抜きしたあとで、昆布・だしの素・たかのつめで作った調味液に漬ける。東北の食文化に詳しい食文化研究家の斎藤博之さんによると「塩漬けまたは糠漬けにしてそのまま拭きとって食べる」のが一般家庭では多く、東北の日本海側各地で食べられている。
赤ジソの実がたくさん入っているのは、「トウ漬け」と呼ばれる漬物。赤ジソの実のことをトウと呼ぶそうだ。ゴボウ・キュウリ・ニンジン・大根など、材料は好みでなんでもよい。塩と醤油で味付けしてあり、ご飯のおかずにぴったりの味だった。 |
独特な料理が存在している。
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山菜をご飯で漬けた「すか漬け」に対して、ご飯そのものを漬物にする「すしこ」がある。津軽から秋田県北部の沿岸部で食べられている珍しい漬物で、津軽では「赤めし」、秋田では「赤ずし」という呼び名もあるようだ。ご飯の漬物でご飯を食べるという、ちょっと不思議な感覚だ。
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シソ漬けは軽く塩抜きをしておく。キャベツを塩もみしてしんなりさせて、数時間置いてから水を搾る。キュウリの古漬けは水で洗ったあとさっと湯に通し、流水で粗熱を取ると、塩がすぐに抜けてパリパリ感が出るらしい。ミョウガは薄切りにする(今回はシソ漬けを使ったが、生のほうがよい)。すべての材料をボウルに入れて、うるち米ともち米を半々にして炊いたご飯を加えてよく混ぜる。密封容器などに入れて軽く重しをすると、3日目くらいから食べられる。
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よく考えると「すしこ」は主食と副食が一体化した食べ物でもある。昔は一斗樽に漬け込み、体力の必要な稲刈りのときに食べたり、冬の間のご飯のおかずにもなった。
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